昔も今も、髪の綺麗な人は健康的で美しいのです。髪の毛は成長期、移行期、休止期に脱毛を経て再び成長期を迎えるというリズムで成長しています。1周期は平均5~7年です。したがって途中で脱毛すると、5~7年しないと生えてきません。正しいケアで頭皮を健康に保ち、美髪を育てましょう。今回は、髪を綺麗にする方法を紹介します。
毎日シャンプーをして、健康な髪の毛をつくりましょう
毎日シャンプーすると髪の毛が傷むと思われていますが、これは間違いです。むしろ、毎日シャンプーするほうが、髪の毛を健康に保ちます。
髪の毛が傷む最大の原因は不潔、乾燥、紫外線で、中でも不潔にしておくのが最も悪いことです。
例えば3日間シャンプーしないでいると、毛根はフケやほこりでおおわれてしまい、美しい髪をつくっだり、髪を保護している絞理(キューティクル)がはがされてしまいます。こうなると髪は裸になったのと同然になり、ブラッシング、温度、風、ほこり、洗剤などの薬品の刺激で切れたり、枝毛になったり、脱け落ちてしまったりします。
一度傷んだ髪は、つぎの新しい毛に生え代わるまで(5〜7年かかる)治ることはありません。
髪を不潔にする最大の原因は、フケとほこりです。フケは頭皮からはげ落ちる古い角質。この角質には油分があるためほこりを吸着しますから、時間が経てば経つほど不潔さはひどくなります。髪の毛の健康の基本は、毎日洗髪して毛根を清潔にしておくことです。
髪の健康は食生活も影響します
東洋の女性の黒髪は世界一美しいといわれていますが、その秘密は海草類と魚介類をたくさん食べてきたからです。
反対に西洋の壮年の男性の43%がはげているといわれますが、その原因は肉食をしているからだ、と専門家は指摘しています。
美しく健康な髪をつくり、はげを予防するには脂肪の多い肉食や、砂糖類の入った甘い食べものを控え、海草類、魚介類、豆類、野菜類(なかでも緑黄色野菜)を多くとることが大切です。
洗浄力の強いシャンプーは危険
毎日シャンプーするのが、髪の健康にはよいのですが、だからといって洗浄力の強いシャンプー剤を毎日使うとかえって頭皮や毛根を傷めてしまい、逆効果になります。そこでシャンプー剤、リンス剤の選び方が大切になります。
シャンプー剤はPHバランスの中性のものを選びます。洗浄力は弱くても、髪への影響が少なくて、毎日使っても安心です。
アルコール分の多い整髪剤の便いすぎは避けましょう
アルコール分の多い整髪剤、養毛剤などの使いすぎは、はげや脱毛の原因になります。
整髪剤や養毛剤に入っているアルコール分は、毛根へ作用して皮膚の分泌を抑えたり、毛根を刺激したりしますか、フケが出にくくなり、発毛も促されますが、使いすぎると、頭皮が乾燥してしまい、髪の成長を抑えてしまいます。
整髪剤、フケ防止剤、養毛剤などを選ぶときは、アルコール分の少ないものにします。使用回数も、1日1回程度にし、むしろ洗髪やマッサージをよくしたほうが効果的です。
髪の状態に合わせてシャンプー剤やリンス剤を選びましょう
シャンプー剤やリンス剤についてはあまり注意が払われていないようですが、髪の状態に合わせてシャンプー剤やリンス剤を選んで使うと髪の保護や、頭皮を清潔に保つことができ、髪の健康維持に役立ちます。
また、最近のシャンプー剤やリンス剤は材質がよくなり、刺激の少ないものが多くなりましたので、毎日、シャンプーしても髪を傷めることが少なくなりましたが、シャンプーやリンスはあくまでも洗浄を目的としたもので、髪を育てたり、頭皮を保護するものではありません。
どんな髪質にも含うミルキートリートメント
春先や秋の乾燥期になると髪がばさついてくる人が多くなります。これは頭皮から水分が大気に吸収されるからですが、放っておくと、はげ、脱毛、切れ毛の原因になります。こんなときはミルキートリートメントが有効です。
シャンプーしたあと、石けん分をよく洗いおとし、水気を拭きとります。つぎに良質のミルクローションをぬるま湯で約倍量に溶き、髪と頭皮へよくすり込みます。毛先まぞ丁寧にまんべんなくすり込んでください。その上からビニール布かナイトキャップで包み込み、5〜6分間そのままにしておきます。その後、ぬるま湯のみで数回、すすぎ洗いをし、リンスしておきます。こうすると乾燥が防げ、美しい髪をつくります。月1回くらいで充分です。
海水浴のあとにはスキンローションマッサージが有効
海水浴のあとや水泳のあとは髪が汚れやすく、すぐシャンプーしないと髪を傷めたり、かゆみが出たり、ときには異臭がしたりします。
こんなときは、シャンプーする前に肌に使うスキンローションを頭皮にすり込みながら、指の腹で軽くマッサージします。それからシャンプーし、すすぎ洗いを充分にします。こうすると髪の傷みを最小限に抑えることができます。
スキンローションマッサージは、パラパラしたフケの出やすい人や、冬や春先、秋などの乾燥期に髪がぱさっく人にも有効な方法です。また、シャンプー剤が合わない人にも刺激が少なくて、よい方法です。
フケの取り方
肌が荒れやすい人は乾いたフケが、脂性の人はねっとりした脂性のフケが出やすいようです。フケを完全に出なくすることはできませんが、つぎのような体質に合ったシャンプーをすると、フケの出方が少なくなります。
パラパラしたフケの人
シャンプーの前によくブラッシングし、ヘアークリームをたっぷりすり込み1〜2時間おき、それからシャンプーします。すすぎ洗いの回数を多くすれば、フケの出方が少なくなります。
ねっとりしたフケの人
シャンプーする前にヘアーローションを含ませたカット綿で、頭皮全体をざっと拭きます。シャンプーのあと少量のリンス剤を頭皮につかぬように髪だけにつけ、よくすすぎ洗いします。