風邪を引きやすい人の体質を治す健康法

美容と健康

風邪を引きやすい体質には、大別して二通りあります。一つは扁桃がはれやすく、鼻炎やちくのう症があったり、気管が弱いなど、呼吸器系に問題があるタイプです。もう一つはアレルギー体質、疲れを翌日まで持ち越してしまうような生活をしていたりするタイプです。今回は、風邪を引きやすい人の体質を治す健康法について紹介します。

風邪体質を治す健康法

風邪はウイルスが気管などに感染して起こるもので、体が疲労して抵抗力が弱っていたり、呼吸器系の病気があったりすると感染しやすくなります。生活の仕方はすぐ治せますが、体質的なものや病気は、根気がいります。

風邪体質を治す健康法
風邪体質を治す健康法

風邪から起きる怖い病気はたくさんあります

「風邪ぐらい」とばかにしてはいけません。意外に怖い面をたくさんもっています。風邪の症状、進展は千差万別ですが、原因となった細菌の種類や症状のあらわれ方によっては、怖い病気へと進展しますから、細心の注意をして、完全に治すことが大切です。

  • 鼻咽頭結膜型 … 軽症がほとんど
  • 気管支型 … 上気道炎→気管炎→気管支炎→肺炎と進むと怖い
  • 発疹型 … 一歳前後の子に多い。熱や下痢のあとに、急に赤い細かい発疹が出て消える。軽症ですむ
  • 胃腸型 … 嘔吐、吐き気、熱、下痢、便秘、鼓腸、腹痛などが2つ以上組み合わさる。
  • 筋肉痛、頭痛、神経型 … 幼児から成人に多く、髄膜炎の原因になる。
  • 混合型 … 今までの型の組み合わせ

扁桃はとったほうがいいのか?

扁桃が大きくはれると、冷たい飲みものはしみるし、つばを飲み込むだけでも痛みを感じます。食べものなども痛くて飲み込めなくなります。扁桃を見ると、全体が大きくはれて白いブツブツができていたりします。舌にもイテゴのようなブツブツができています。これは完全な扁桃炎です。扁桃炎がいやだからと扁桃を切ってしまう人がいます。確かにむかしは切ってしまうことが多かったのですが、最近では、あまり切りません。むしろ、切らずにそのままにして、ひどくならないように健康管理したほうが体のためによいとわかったからです

扁桃が白ぽくはれていると風邪を引きやすくなります

扁桃はのどの人口の両側にあって、細菌の侵入阻上をはかる最前線です。口から入った細菌は、まず、ここに感染し、それからのどや気管などへ広がっていきます。

体では、扁桃に感染した段階で細菌を無毒化してしまうのが普通です。しかし、疲労があったり扁桃が普段から大きくはれていたりすると防衛能力が弱り、炎症を起こしてしまいます。

扁桃に炎症があると、風邪ウイルスやその他の細菌はフリーパスで侵入し、のど、気管などに炎症を広げます。

扁桃のチェックは簡単です。口を大きく開けて見ると扁桃が見えます。一扁桃の色が自っばかったら不健康、ピンク色なら健康です。白っぽいときは、はれていて大きく見えます。風邪の初期にも白っぱくなりますから、ときどき見ていると、風邪の早期発見にもなります。

扁桃のチェック
扁桃のチェック

扁桃を大きくさせない、炎症を起こさせない予防法

幼児のころ、アレルギー性のアトピー皮膚炎があったり、風邪を何回もくり返したりすると、扁桃がはれ、弱くなります。成入してからは不規則な生活、アデノイド、鼻炎、虫歯や歯槽膿漏などがあると扁桃炎を起こしやすくなります。

子どものアレルギーは成長につれて消えますが、しかし、朝晩うがいをしたり口呼吸をしないなどの予防法は欠かせません。

鼻炎になると風邪を引きやすい

春先に外出すると、やたらに鼻水が出たり、くしゃみが連続して出たりする鼻炎があると、やはり風邪を引きやすくなります。鼻炎には、花粉(スギやブタクサなどの花粉)によるアレルギー性鼻炎と、細菌が鼻粘膜に感染して起こるものとがありますが、アレルギー性のもののほうが圧倒的に多くなりました。

鼻に炎症があると、その原因菌はアデノイド、一扁桃、のど、気管などへも炎症をひろげて風邪症状を起こします。アレルギー性のものは体質的なもので、長期間の治療をしないと治りにくいものですが、鼻炎にかかった、炎症をそれ以上ひろげない工夫が必要です。

風邪
風邪
鼻の役目
空気中にはほこり、カビ、細菌などが混入していて、そのまま肺へ送るとたちまち炎症を起こすので、清浄作用が必要です。鼻腔には無数の腺毛(鼻毛)力性えていて、この間を空気が通過するとき、ほこりなどが付着し、そのためにきれいな空気になるのです。

手術後すぐに風邪を引くのは一生の損

手術の直後や病気の回復期は、体力が弱っているため、風邪を引きやすくなっています。こんなときに風邪を引くと、せっかく回復しかかっている体力がさらに弱まり、一度治した病気が再発したり、子どものころ、ぜんそくなどにかかった人は、再びぜんそくになったりします。風邪を引きやすいときは、充分な休養(睡眠)と栄養(良質のたんぱく質と各種ミネラル群など)をたっぷりととり、温かくして休むことです。

市販の風邪薬を飲むのもよいのですが、引いたかな、と思うころ休養と栄養をとりながら飲むのがコツです。また心理的にも、リラックスした気持ちのほうが体力をおとしません。

家庭内伝染を防ぐには洗濯を別にします

風邪ウイルスの伝染力は、引き始めより、むしろ治りかけのときのほうが強いものです。風邪ウイルスは、患者の汗や湿気とともに体外へ出ます。とくに患者が着ていた肌着などの汗とともに出て、それを他の家族の肌着などと一緒に洗濯すると、その肌着に移り、さらに汗腺や毛あなから侵入します。

風邪ウイルスは冷たさや寒さに強く、温熱には弱いという特徴があり、水洗濯程度では死にません。したがって患者の肌着などは別に洗濯するほうが家庭内伝染を防げます。

患者が使った食器、食べ残した料理などからも感染しますがそれほど多くなく、神経質になることはありません。

3年間肌を鍛えると、風邪引き体質は改善します

乾布まさつ、ボデイブラッシングなどで皮膚を鍛えると、風邪を引きにくくなります。夏、海などへ行って肌を黒く焼くと風邪を引かないといわれますが、これも皮膚を鍛えるからです。ただし、肌を焼くのは一種のヤケドと同じですから、数日で黒く焼くより、数週間かけてゆっくりと、お風呂に入っても痛くない程度に焼くようにします。

皮膚を鍛えると、まず、呼吸器の粘膜が刺激され、抵抗が強くなります。つぎに肝臓にもよい影響を与えます。さらに腎臓や毛細血管が強化され、血行がよくなり、皮膚細胞がいきいきしてきます。こうなると、扁桃での抗菌性も強められ、風邪ウイルスや扁桃炎を起こす溶連菌などにも抵抗力が出てきて、風邪引き体質が少しずつ改善されてきます。ただし、体質を完全に改善するには少なくとも3年はかかりますから、飽きずに続けることが必要です。

風邪を引いたときに食べてよい食事と食品

風邪を引いたときは、消化のよい少量で栄養のとれるもの、しかも温かい食事が基本です。のどが痛むようなときは、冷たい牛乳などは控えます。しみて痛みが増すことがあるからです。

アレルギー性鼻炎やアデノイド、アレルギー性の扁桃炎などのときは、ビタミンA、C、E、カルシウムに富んだ食品(緑黄野菜、胚芽米、小魚、海草など)を普段より多めにとります。ただし、錠剤や粉末になっているいわゆる薬品・薬食類は、症状があるときは避けたほうがよいでしょう。状態によっては、一時的なショックを起こすことがあるからでできるだけ食品からとるようにすると、安全です。

食べないほうがよい食品

風邪を引いたときは、いくら好物でも、食べないほうがよい食品があります。その食品が風邪を悪化させる、というより、風邪のため、胃の消化力が弱っていて、むりに食べると消化不良を起こし、そうでなくても体力が低下しているのに、よけい、体力を弱め、風邪をこじらせてしまうからです。

おばあちゃんの知恵袋 風邪

知っているとちょっと便利になったり、いざという時に役立ったりする裏技や、生活の中で役に立つ知恵などを紹介します。

ここで紹介している民間療法を試す場合は、自己の責任においてお願いします。人によっては、体に合わない場合もありますので容態が良くならない場合はすぐに医療機関で受診するようにしてください。

おばあちゃんの知恵袋
おばあちゃんの知恵袋

風邪の引きはじめ

焼き梅干

梅干を2個ほど弱火で黒こげになるまで焼き、湯呑みにいれ熱湯を注ぎ、梅干をつぶしながら飲むと効きます。

しょうが湯

しょうがを10gおろしたものと、砂糖又は、はちみつを大さじ1杯を湯呑みにいれ、熱湯を注いで飲むと効きます。

ホットレモン

レモン半分を絞ったものと、砂糖又は、はちみつを大さじ1杯を湯呑みにいれ、熱湯を注いで飲むと効きます。

みそねぎ湯

ねぎの白根15gと、しょうがをおろしたもの5g、みそ小さじ1杯を湯呑みにいれ、熱湯を注いで飲むと効きます。

卵酒

日本酒150ccを温め、卵1ヶと砂糖大さじ2杯を入れ、良くかき混ぜて寝る前に飲むと効きます。

みそたまねぎ湯

たまねぎを1/5みじん切りにしたものと、みそ・はちみつを小さじ1杯湯呑みにいれ、熱湯を注いで飲むと効きます。

しその葉湯

しその葉3枚を細かくきざみ、湯呑みにいれ、熱湯を注いで飲むと効きます。

のどの痛み

おろし大根

大根おろしをこし、こし汁と同量のはちみつを混ぜ合わせて飲むと効きます。

ごぼう汁

ごぼうを10gきざみ、180ccの水から煎じ、お湯の量が半分になったところで火を止め、冷ましたものでうがいをすると効きます。

きんかん湯

きんかん3粒を絞ったものと、砂糖又は、はちみつを大さじ1杯を湯呑みにいれ、熱湯を注いで飲むと効きます。

ざくろ汁

ざくろの実を1個、細かく切り、400ccの水から煎じ、お湯の量が半分になったところで火を止め、冷ましたものを飲むと効きます。

なす昆布湯

なすのヘタ1つとこんぶ10gを弱火で黒こげになるまで焼き、湯呑みにいれて熱湯を注いで飲むと効きます。

黒豆汁

黒豆20gと砂糖大さじ1杯を180ccの水から煎じ、お湯の量が半分になったところで火を止め、冷ましたものを飲むと効きます。

ねぎ湿布

ねぎの白根を2つに割り塩もみしたものを、手ぬぐいなどに包み、のどに貼ると効きます。

びわの葉エキス湿布

びわの葉をきざみ、焼酎に1ヶ月つけこんだ液を手ぬぐいなどに染みこませ、のどに貼ると効きます。

酒湿布

酒をやけどしない程度に温め、手ぬぐいなどに染みこませ、のどに貼ると効きます。

炒り塩湿布

炒った塩を手ぬぐいなどに包み、のどに貼ると効きます。

びわの葉汁

よく乾燥したびわの葉20gを300ccの水から煎じ、お湯の量が半分になったところで火を止め、20倍ほどに薄めたものでうがいをすると効きます。

鼻づまり

ねぎ

ねぎの白い部分は、風の悪寒、冷えによる腹痛、鼻づまり、下痢、下血、関節リウマチに効きます。また、ネギ類に特有の刺激的なにおいは、消化液の分泌を促す働きがあります。食物繊維も多いので、便秘にも効果があります。

ねぎは栄養的にみると、ビタミンBやビタミンCが豊富な、緑色の部分のほうが優れていますが、薬用につかうのは、白い部分を使います。

しょうが

しょうがは、車酔いや二日酔いの吐き気、風邪、鼻づまり、冷え、頭痛、咳、食欲不振に効きます。乾燥させたしょうがは、体が冷えたときの下痢や下半身の痛みに効果があります。尚、乾燥させた分、効能が強くなります。

しょうがの辛味成分は、すぐれた殺菌力と食欲を増進させる効果がありますが、痔のある人や眼に充血のある人は、食べ過ぎに注意してください。

うど

うどは、感冒、鼻炎、悪寒、頭痛、めまい、切れ痔、痛風、リウマチに効きます。初期の風邪や痛風、リウマチには、ウドを生のまま食べるか、汁を絞って飲みます。この絞り汁は、強壮剤にもなります。

ウドの成分は、炭水化物と水分がほとんどで、わずかにカリウムが入っている程度です。栄養価としてはそれほど高いものではありません。

玉ねぎの芯

玉ねぎのを鼻のそばにもって来て、何度か鼻から深呼吸をすると、鼻の通りが良くなります。

番茶塩

濃い目に入れた番茶を冷やし、塩を一つまみ入れ、脱脂麺などに染みこませたものを鼻に詰めていると通りが良くなります。

大根の絞り汁

大根の絞り汁を脱脂麺などに染みこませたものを鼻に詰めていると通りが良くなります。

ねぎの白根

ねぎの白根部分を鼻に詰めていると通りが良くなります。

れんこんの絞り汁

れんこんの絞り汁を脱脂麺などに染みこませたものを鼻に詰めていると通りが良くなります。

しょうがの絞り汁

しょうがの絞り汁を脱脂麺などに染みこませたものを鼻に詰めていると通りが良くなります。

発熱

りんご汁

りんごを1個小さく切り、鍋に入れ大さじ3杯の水でりんごが透明になるまで煮込みます。そして水で2倍に薄め、くず粉を大さじ2杯いれて煮立った液を飲むと効きます。

とうふ湿布

とうふと小麦粉を混ぜ合わせたものを、おでこに貼ると熱を吸収してくれます。

じゃがいも湿布

じゃがいもの輪切りを、おでこに貼ると熱を吸収してくれます。

すいかの皮湿布

すいかの皮の白い部分を、おでこに貼ると熱を吸収してくれます。

青菜湿布

キャベツなどの青菜を、おでこに貼ると熱を吸収してくれます。

きゅうり湿布

きゅうりの輪切りを、おでこに貼ると熱を吸収してくれます。

大根の葉枕

大根の葉を、後頭部にあてて寝ると熱を吸収してくれます。

青菜の葉枕

キャベツなどの青菜を、後頭部にあてて寝ると熱を吸収してくれます。

れんこん汁

れんこんをすりつぶして、こした液を飲むと効きます。

大根の茶

大根おろしを30gにおろししょうが10gとしょうゆを大さじ1杯を湯のみに入れ、熱い番茶を注いで飲むと効きます。

せき・たん

しょうが湿布

しょうがをすりおろし、手ぬぐいなどに包み染みこませ、のどに貼ると効きます。

梨の黒焼き

梨をスライスしたものを、弱火で黒こげになるまで焼き、すりおろした汁を飲むと効きます。

陳皮茶

みかんの皮を天日干しにし、乾燥したものを粉末状にすりつぶした陳皮をお茶に加えて飲むと効きます。

アロエ湯

生のまますりおろしたアロエ大さじ1杯と、はちみつ大さじ1杯を湯のみに入れ、白湯を注いで飲むと効きます。

かりん湯

かりんの絞り汁大さじ1杯と、はちみつを大さじ1杯を湯呑みにいれ、白湯を注いで飲むと効きます。

黒豆汁

黒豆20gと砂糖大さじ1杯を180ccの水から煎じ、お湯の量が半分になったところで火を止め、冷ましたものを飲むと効きます。

ふきと黒豆の煮物

ふきと黒豆を一緒に料理した煮物を食べると効きます。

オオバコ汁

オオバコ5gを180ccの水から煎じ、お湯の量が半分になったところで火を止め、冷ましたものを飲むと効きます。

れんこん節の湯

れんこんの節の部分をすりおろしたものと、おろししょうがと砂糖を少々湯のみに入れ、白湯を注いで飲むと効きます。

大根あめ

大根のおろし汁に水あめを加えたものを飲むと効きます。

かぶのおろし汁

かぶのおろし汁を、杯に2杯分ほど飲むと効きます。

あんずの種

あんずの種10gをつぶし、180ccの水から煎じ、お湯の量が半分になったところで火を止め、冷ましたものでうがいをすると効きます。

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