旬の食材や薬味、総菜のベース素材など、フリージング上手は食事を豊かにしてくれます。食材を余らせずに使うためにも、上手に冷凍保存することは、重要なことです。この記事では、上手に食材を冷凍保存する方法について紹介します。
食材の冷凍保存の方法
冷凍保存について
一般的には、冷凍保存をすると、味も栄養も新鮮な食材に比べて落ちてしまいます。その落ちてしまう、味・栄養をを最小限にとどめることが、上手な冷凍保存です。上手な冷凍保存のキーポイントとなるのは、「急速冷凍」と「密閉する」です。
まずは、「急速冷凍」ですが、マイナス40℃以下での急速冷凍がベストです。しかし、家庭用冷凍庫だとマイナス18℃ぐらいにしかなりません。急速冷凍は味落ちを防止してくれます。そこで、できるだけ早く凍らせるための工夫が必要になってきます。その工夫としては、
- なるべく薄く、小分けにして冷凍する
- 充分に冷ましてから冷凍庫に入れる
- 金属トレーの上に食材を並べる
アルミやステンレスで出来た金属トレーは、熱伝導率が良いので凍結を速めてくれます。トレーの上に冷凍したい食材を薄く並べて置くと良いでしょう。
次に、「密閉する」ですが、これは冷凍中の水分の蒸発や酸化を防ぎます。パサついたり、雑菌の発生や変色を防ぎます。ラップに包むか、冷凍用パックに入れ、密閉するようにぴったりと包み込みます。尚、冷凍保存中でも雑菌が繁殖し、日に日に味が落ちたり、傷んできたりします。食材によって違いますが目安として1ヶ月以内に食べるようにしましょう。
肉の冷凍保存
肉は、小分けにして冷凍します。直接ラップに包み冷凍用バックに入れて金属トレーの上で冷凍します。特に挽き肉は傷みやすいので加熱してから、冷凍したほうが良いでしょう。
魚貝類の冷凍保存
魚やイカは内臓・頭・うろこなどをとってよく洗い、水気をふき取ってから1切れずつラップをしてから冷凍用バッグに入れて金属トレーの上で冷凍します。
切り身魚や干物などは1切れずつラップをしてから冷凍用バッグに入れて金属トレーの上で冷凍します。
あさりやしじみ等は砂だしをしてから冷凍用バッグに入れて金属トレーの上で冷凍します。
野菜類の冷凍保存
我が家では基本的には生野菜は冷凍保存しません。野菜の繊維質が壊され、味・栄養価の落ちが激しいのでほとんど冷凍保存はしません。どうしても必要なときは、調理してから冷凍保存します。固めに調理してラップに包み冷凍用バックに入れて金属トレーの上で冷凍します。
例外はきのこ類、カットねぎ、大根おろしです。きのこ類は小分けにして、冷凍用バッグに入れて金属トレーの上で冷凍します。カットねぎ・大根おろしは、ラップに包み冷凍用バックに入れて金属トレーの上で冷凍します。
生もの以外の保存
基本的には小分けしてラップに包み冷凍用バックに入れて金属トレーの上で冷凍します。または、耐熱性の密閉用にの中に入れて密閉容器ごと冷凍します。
解凍について
上手に解凍する事も、味落ちをしない重要なポイントです。基本的な解凍の仕方は冷蔵庫に移し、ゆっくりと自然解凍するか、室温で自然解凍です。肉・魚はゆっくり解凍、調理したものは室温解凍と使い分けています。時間がないときは、電子レンジの解凍機能を使います。満遍なく解凍できるように、重なり合わないようにおく事がポイントです。
電子レンジ解凍で生ものを解凍するときは、半解凍にします。熱を通しすぎると、汁ダレをおこし、せっかくのうまみが逃げてしまいます。
カニ・イカ・貝類などの甲殻類は流水解凍で一気に解凍します。冷凍用バックの上から蛇口の水を流しながらあてて解凍します。理由は分かりませんが、この方法が一番おいしくいただけます。
家庭用の冷凍庫の温度は18℃前後です。かなりの低温ですが、食中毒菌は死滅するわけではありません。菌は活動を停止しているだけですので、解凍が進むにつれて菌の活動も活発になってきます。したがって、一度解凍したものは、早めに食べましょう。