一戸建ての場合、家の外まわりの手入れは家屋を長持ちさせる重要なポイントのひとつです。屋外は雨風にさらされて汚れや傷みも激しいものですが、屋根や外壁の補修となると専門的になるし、高い所に登つてケガをしてもいけません。3か月に1度程度どこが傷んでいるか周囲をまわって点検し、専門家に相談するか、できる範囲で手入れしたいものです。
このページでは、素人でもできる家の外まわりの点検方法などについて紹介しています。
屋根の点検方法
雨もりは天井や壁にしみ出てくるものですが、天井裏をのぞいて大体の見当をつけ、屋根の該当する箇所に1平方メートルくらいのビニールを敷いて、ガムテープで押さえて手当てします。あとは専門家に補修を任せます。屋根に登るときは滑りにくい靴をはき、はしこは必ず誰かに支えてもらいましょう。
雨樋の詰まりやひび割れ
雨樋に落ち葉や泥が詰まると、雨水があふれて樋の機能を果たしません。はしごに登って雨樋を点検し、ゴミを取り除きます。縦樋の詰まりは、針金を結んだ布を集水器の上から入れ、下に通して引っ張ります。
雨樋にひび割れがあると、穴があいて雨がポタポタ落ちてきます。市販の防水テープで穴の部分を補修しておくとよいでしょう。または、雨樋と同じ材質の塩化ビニールを大きめに切り、表と裏からくっつけて、塩化ビニール用の接着剤でつければ安心です。
外壁の手入れと応急処置
外壁は傷みが激しい所です。モルタル壁の汚れがひどいときは外ぼうきで汚れをはらい落とし、ブラシで水洗いします。小さな亀裂があるときは、住宅用防水スプレーを吹きつけます。ひび割れは、ブラシやドライバーでまわりの汚れを落とし、ひび割れ部分にコーキング剤(変成シリコン系充てん剤)を注入します。あとはヘラなどで表面をならしておきます。
モルタルの剥がれは家庭用セメントで補修できますが、周囲の部分も関係するので専門家に任せ、キレイに仕上げてもらうほうが良いでしょう。
門扉やフェンスの手入れ方法
門扉やフェンスには金属製と木製があり、金属製にはスチール製、アルミ製、アルミ鋳物製などの種類があります。それぞれの特徴に合わせて手入れするのがコツです。
スチール製は重くてがっちりしていますが、サビが出やすいため2年に1度程度はペンキで塗装します。汚れは乾いた雑巾でカラ拭きします。蝶つがい部分などのサビはワイヤーブラシで落とし、防サビ潤滑剤を塗ります。
アルミ製は軽くて耐久性があり、木製は耐久性に欠けますが独特の美しさがあります。いずれも半年に1度は水洗いします。とくに潮風の吹く地域では水洗いが必要です。汚れがひどいときは住宅用洗剤で落としてから、水拭き、カラ拭きしましょう。
ブロツク塀の手入れとらくがき落とし
ブロックや石の塀の汚れは、タワシを使って水洗いする程度で十分です。チョークやロウセキのらくがきもこれで落とせます。しかし、サインペンやクレヨンの場合は、表面を削るしかないので、金属タワシかワイヤーブラシを使ってこすり落とします。
表札、門灯の手入れも忘れずに
門扉やフェンスを掃除したら、門灯もホコリをはらい、住宅用洗剤液でしぼった雑巾で拭いたあと、水拭き、カラ拭きします。表札についたホコリや汚れは化学雑巾でぬぐい取ります。汚れがひどいときは住宅用洗剤を使いますが、材質に注意して行なうようにします。ポストの中にたまったゴミをはき出すには小ぼうきやブラシが便利です。
ベランダの手入れ方法
ベランダやバルコニーは、外から入ってくる土砂やホコリで汚れがちです。そのうえ、雨が降ると水分を吸って固まるので、放っておくと掃除しにくくなります。洗濯物を干していないときに、濡らした新聞紙をちぎってまき、ほうきとチリトリでホコリやゴミを取っておくのがコツ。こびりついた泥汚れにはプラスチックのヘラが便利です。
マンションの場合、床の汚れが目立ってきたら、雨あがりの日を利用して掃除するのも手です。床が湿っているうちに少しの水をまき、デッキブラシやスポンジで表面の汚れをこすって落とします。そのあと固くしぼった雑巾で拭けば、隣や階下に迷惑がかかりません。
手すりは住宅用洗剤液で固くしぼった雑巾で拭き、金属部分のサビはクリームクレンザーで磨き、水拭き、カラ拭きします。側面は材質にもよりますが、コンクリートはブラシでこすって汚れを取る程度で十分です。